聴いてきました!チャイコフスキーコンクール・ガラコンサート

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今回のコンサートは、このブログで感想を書いた中では一番メジャーだと思います。いつも行っているコンサートは一言で説明しにくいのですが、今回は大丈夫。最も有名な国際コンクールの一つである、チャイコフスキーコンクールのガラですし、特に今回は日本人ですでに活躍している神尾真由子さんがヴァイオリンの1位を受賞しているので、クラシックファンでなくともニュースなどで話題に触れていることでしょう。

こんなコンサートが待っているならば、出張明けでうず高く積まれた書類を振り棄てでもサントリーホールに駆けつけるのは当たり前。と、言いつつも遅れましたが。。こんなに良いチケットを自分で手に入れられる訳もないので、誘ってくれたIさんに感謝です。公私ともにお世話になります!今後ともよろしくです。(笑)

そんな訳で昨年末からコンサート感想はチャイコフスキーが続いております。曲がメジャーな割には大した感想は書けませんが、宜しかったら続きからどうぞ。

チャイコン



残念ながら夕方の打ち合わせがなかなか終わらず、一曲目のチェロはロビーで聴くことになりました。ロココの主題による変奏曲は12月に古川さんのチェロで聴いたばかりだったので、聴き比べたかったのでとても残念。タッチの差で間に合わなかったが悔やまれますが、拍手の途中で席についた時にアントノフのいい男ぶりを見て、更に悔やみました。(そこかい;)

二番手は多分ホールのお客様の最大の目的である、神尾さんのヴァイオリン協奏曲。ジャパンツアーも終わりに差し掛かっているせいか、堂々とした演奏ぶりはコンクールの凱旋公演というよりはすでに完成された演奏家といった感じ。体を張った演奏と情緒的な表現を見せながら、逸脱することのない彼女のテクニックは相当なものなのでしょう。有名な国際コンクールで一位を取るというのは、個性と技術の両方とも卓越している証明なのだと納得させられました。

第一楽章では始まってすぐに弓がちぎれるほどの熱演ぶりで、いきなりトップスピードで走りだした神尾さんに客席は完全に引き込まれました。あまりの盛り上がりぶりに、つい客席全体で楽章の終わりに拍手をしてしまいましたが、ブラボーの声もたくさんあがり、指揮者も慣れているのか当然のように待っています。第二楽章ではヴァイオリンの独奏が活躍しますが、ここではヴァイオリンを良く歌わせつつ、微妙なコントロールを利かせていたのが印象的。変化の多い第三楽章では、目指す表現を的確に追いつつ、オケとの受け渡しも素晴らしかったです。受賞前の彼女を聞いたことはないのですが、この経験で独自のスタイルが確立したのではないかと思いました。新しい芸術家の誕生にブラボーです。

休憩を挟んでは声楽の二人。男性はバリトンのアレクサンドル・ツィムバリュク。声量が豊かで大らかで若い。あと10年位熟成すると更に良くなりそう。(笑)女性はメゾソプラノのオレシャ・ペトロヴァですが、彼女だけは2位なんだそうです。上背もあり、体形もがっちりしているだけでなく、歌い方も骨太。しっかりした音程で、どんな舞台も堂々と踏めそうな存在感がありました。

最後を締めくくるのはピアノ部門で1位なしの2位を受賞したミロスラフ・クルティシェフ。ジャパンツアーで神尾さんを差し置いてトリを取るとはさぞかし実力があるのだろうと思ったら、、やはりすごかったです。

正直に言って、有名な第一楽章の序奏を弾いてるときは、クルティシェフの痩せたからだやきょろきょろした眼もとの方がその演奏よりも気になりました。そんな事を忘れ、耳を澄ましだしたのは大半の人が「聴いたことがある」部分を過ぎたころでした。オケとの関係も絶妙で、弦だけが静かに鳴り、ピアノがそれを受けると、共鳴したような震動が伝わりました。静かな第二楽章ではピアノソロが響きますが、今まで聞いたピアノ協奏曲とは全く違う印象を受けました。今まで気がつかなかった部分に光が当ったのは、彼の個性なのか、独自の解釈なのかは分かりませんでしたが。アレグロ・コンフォーコの第三楽章はもちろん盛り上がり、オケとの掛け合いは聴いていて楽しく、客席も沸き上がってのフィナーレです。

アンコールは初めて聴く曲で、リスト?ショパン?と思ったらチャイコフスキーが書いた「少しショパン風に」という曲。曲名を知って納得したのは管理人以外にもたくさんいそうです。難しい曲を軽々と、個性的に弾きこなしたクルティシェフですが、立って挨拶をしている時の方が緊張している様子です。

最後は受賞者全員と指揮者があいさつに出て、なんどもお辞儀を繰り返す中、会場の拍手は鳴りやみませんでした。おかげですっかり気分転換できた今回のコンサート。淡々と演奏してもドラマチックにならざるを得ないチャイコフスキーを、それぞれの個性を通じてさらに楽しむことができました。ソリストもちろんですが、それを支えるオケと指揮も素晴らしかったです。
ぱちぱちぱち☆


<TOYOTA PRESENTS>
第13回チャイコフスキー国際コンクール 入賞者ガラ・コンサートジャパンツアー

〔チェロ部門1位〕セルゲイ・アントノフ
 チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲 作品33
〔ヴァイオリン部門1位〕神尾真由子
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲二長調 作品35

~ 休憩 ~

〔声楽部門男声1位〕アレクサンドル・ツィムバリュク(バリトン) 
ヴェルディ:歌劇「エルナーニ」より「私は不幸な男だ」
チャイコフスキー:歌劇「マゼッパ」より「これが密告に対する褒美だ」

〔声楽部門女声2位〕オレシャ・ペトロヴァ(メゾ・ソプラノ) 
チャイコフスキー:歌劇「オルレアンの少女」より「森よ、さようなら」
チレア:歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より「苦い喜び、甘い苦しみ」

〔ピアノ部門(1位なし)2位〕ミロスラフ・クルティシェフ
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 作品23
アンコール:チャイコフスキー:18の小品から「少しショパン風に」op. 72-15

指揮: ユーリ・トカチェンコ
演奏: チャイコフスキー記念財団 ロシア交響楽団

コメント
この記事へのコメント
nomomaniaさん

情報ありがとうございました!さっそく内容をNHKBSで確認したのですが、今日は出張なのでお仕事と被っていました。再放送があるかと思ったらこれが再放送でした。残念。(^^;

諏訪内さんのチャイコフスキーも伝説になりましたよね。私もこの曲は諏訪内さんのCDを一番良く聴きます。神尾さんも自分のスタイルを大事にして、更に活躍して欲しいですね!
2008/02/09(土) 21:31 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
明日9日(土)の夜、NHKBSHiで、「神尾真由子 チャイコフスキー国際コンクール優勝記念演奏会」という番組が予定されています。
シベリウスとチャイコフスキーの協奏曲に「タイスの瞑想曲」、どのように弾いてくれるでしょう。

私としては、諏訪内晶子の優勝記念コンサート以来の楽しみです。
2008/02/08(金) 22:57 | URL | nomomania #-[ 編集]
なつさん、こんばんは!

記事にも書きましたが、こんな超メジャーなコンサートは初めてで、チケットを取ろうとも思いませんでした。(笑)家族と行くはずのIさんに誘われたのでラッキーでした。

とにかく、ヴァイオリンもピアノもコンチェルトは素敵でした。さすがに技術は完璧だし、その上で「これが私だ!」と言うような圧倒的な個性を見せつけられました。ヴァイオリンもそうでしたが、ピアノは特にオケとの一体感が素晴らしかったです。

ところで、のだめがチャイコのピアノコンチェルトを弾いたらどうなるのか妄想してみました。私がヨーダだったら、曲の文法を良く理解いした上での彼女の個性がにじみ出るようになるまで弾かせないでしょう。オケが分からなかったり、気分で揺れるようでは、まだまだですね。(鬼)

逆にのだめがそれを乗り越えたら、コンクールに固執しなくてもコンチェルトを演奏させますよ。私がヨーダだったら、ですけどね。(笑)
2008/02/01(金) 00:19 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
szellさん

ドラフト一位という例えには納得しました。契約金は高くても、その後は実力でお客さんが呼べるかどうかですもんね。
樫本大進がインタビューで日本では有名コンクールに優勝すればしばらく食べていけるけど、欧州では賞味期限が短いと言ってましたっけ。

チャイコフスキーコンクールではアメリカの英雄クライバーンですら一発屋と言われていますよね。諏訪内晶子も千住真理子も優勝後きつい時期を乗り越えて今がある訳ですもんね。

神尾さんには独自のスタイルを極めつつ、ぜひ成長を続けて行って欲しいです。
2008/02/01(金) 00:01 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
ろめいんさん、お久しぶりです、、、。
ろめいんさんが行かれたコンサト、実はあたしも行きたかったんです。何かで見てあることは知ってて。でも、詳しい日時とか場所とか、調べるのがすべて後手後手に回ってしまって、、、。
終ったことすら、知らなかった、、、。ぎゃぼん、、、。

何故、行きたかったのかと言うとあたしも、「ホールのお客様の最大の目的である」ヴァイオリン協奏曲を聴きたかったからです。あたしの場合は、「神尾さんの演奏」というよりも「チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲ニ長調」が聴きたかったのです(笑)12月にのだめオケのコンサトで初めて第一楽章を聴き、、、一瞬であの曲のとりこになりました。で、以後は自分でCD一枚買って聴き、、、のだめ関係のCDに収録されているので聴き、、、音楽好きの義兄のCDを借りて聴き、、、と聴いているので、是非、自分が聴いた人とは違うソリストさんで、もう一度生で聴いてみたくて、、。しかも、コンクルの1位入賞者のソロなら、めっちゃいいんだろうなあと、、、。そういうわけです、、、。

良かったようですね、、、。羨ましいです、、、。
今度この曲がプログラムされてる演奏会があれば、絶対に逃さず行きたいです。
2008/01/31(木) 12:26 | URL | なつ #-[ 編集]
チャイコフスキーコンクールの優勝って、言うなれば、プロ野球のドラフトで1位指名を受けたようなものだと思います。
そこからスクスクと伸びる選手もいますし、全く活躍しないまま消えてゆく選手もいます。
比率から言えば、圧倒的に後者の方が多いです。
チャイコフスキーコンクールだけじゃなく、三大コンクールと呼ばれる、ショパンコンクールやエリザベート妃国際コンクールの入賞者を見ても、今は名前を全く聞かない優勝者が沢山います。
神尾さんは、こぶしが回ったような年齢からは想像しがた演奏しますが、是非順調にスクスクと成長して、世界に通用するソリストになって欲しいと祈念してます。
まだチケット発売前ですが、秋のコンサートに行く予定で、どんな演奏を聞かせてくれるか、今からとっても楽しみです。
2008/01/31(木) 00:59 | URL | szell #-[ 編集]
レベッカさん

美味しかった上海でしたが、実はあの後通った道は50年に一度の大雪で高速は全閉鎖だったそうです。日ごろの行いのお陰で無事帰れました。(笑)

ガラコンサートは私も初めてでしたが、祝祭的というか、前向きの期待感が会場に満ちた独特の雰囲気がありますね。その期待にがっつり応えた神尾さんと、個性豊かなピアノで期待を超えたクルティシェフはさすがでした。

良い音楽を適切に表現できる知識がないので、毎度体感型の感想にですが、楽しみにして頂けるなんて、嬉しいです!(*^^*)
それではまた、遊びに来てくださいね~。
2008/01/30(水) 00:20 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
おかえりなさいませろめいんさん♪(^^)
↓上海レポ、読んでいてお腹が空きました(笑)

ガラコンサートに行かれたんですね!
一曲目のチェロは残念でしたね…。神尾さんのヴァイオリンも、クルティシェフのピアコンも素晴らしかったようで羨ましいです~(*´∀`*)ガラって何となく敷居が高くて…。いつか行ってみたいものです(笑)ろめいんさんのコンサートレポはとても興味深くて大好きです。また楽しみにしておりますね~v
2008/01/29(火) 10:39 | URL | レベッカ #9xsPF1TE[ 編集]
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