楽しかったラ・フォル・ジュルネも今日が最終日。
今日は久しぶりに一日中晴れやかな天気でした。皇居の緑が爽やかに初夏を謳っていますが、丸の内も負けていません。通りにはハンギングの寄せ植えが飾られ、工事中のビルにも壁面緑化が施され、平日通る時とは全く印象の違う、気持ちの良い散歩道の様です。
丸の内からフォーラムに向かう途中で通りがかった新東京ビルでは、音楽祭で聴き逃した即興曲の演奏をしていてラッキーでした。ラ・フォル・ジュルネの期間中は周辺のイベントも要チェックですね。^^

国際フォーラムの中広場では、建物にぶつかるほど高く育った欅の新緑が爽やかな緑のドームを作り、都会のど真ん中だというのに緑に囲まれています。こんな環境で生演奏を好きなだけ聴けるのは至福だと改めて思います。ラ・フォル・ジュルネを東京に持ってきてくれた方々に感謝!です。^^
ところで写真は公式イラストレーター、イジー・ボトルバさんがミュージアムショップのウィンドーに描いたイラスト。4日に立ち寄った時に本人が描いているところを見ていたのですが、あまりの人ごみに写真を撮るのを断念。今日は念願かなって撮ることができました。
3公演+無料公演で生演奏を満タンに充電した午後については続きからどうぞ。
ミサ曲第4番とベートーベンの合唱幻想曲今回の演奏はオーケストラアンサンブル金沢。今年はこの期間金沢でもラ・フォル・ジュルネを開催しているおり、彼らはメインのオケのはずと思ったら、金沢の期間は3日〜5日なので、そちらを終えてきたようです。ホント、御苦労さまです。(^^;
ミサ曲って暗いイメージがありましたが、この曲はそんな先入観を吹き飛ばしてくれました。合唱の男声が厚いせいか、音が深いだけでなく、力強くダイナミックで楽しめました。また6曲で30分未満と、ミサにしては短っ!(笑)と思いましたがこれも聴き聴きやすさの秘密の一つかもしれません。指揮者は歌唱のまとめに専念していたようで、オケは女性コンマスがリーダーシップを発揮して演奏をまとめていました。
ベートーベンの合奏幻想曲を初めてCDで聴いた時は摩訶不思議な曲といった印象でした。いきなり独奏ピアノがドラマチックながら寂しげに始まり、ファンタジックに展開しているかと思うと、いつの間にかオケと合わさり、ピアノ伴奏に合唱まで加わり、あまりに要素が多くてとらえ所がありませんでした。
それが生で聴くと、なんとか納まるのが不思議です。ピアノがいろいろな要素と絡みながら幻想的な世界を描いているようで美しかったです。ソリストはかなり後まで出番がないのですが、ずっと前を向いて演奏の邪魔にならない様に静かにすわっていたのも印象的でした。緩急取り混ぜ、静寂から盛り上がり歓喜の歌で終わるのですが。ウルリーケ・バイヤーのピアノが非常に良く、あとからじんわりと感動してしまいました。
ウェーバーのオリアンテとベートーベンのコンチェルト第4番オケはフランス国立ボルドー・アキテーヌ管。指揮のクワメ・ライアンは常任ですから、安心感がありますね。ライアンさんの指揮は柔らかく踊るようで、オリアンテではメリハリをつけつつ手堅くまとめていました。
ベートーベンのコンチェルトではピアノが静かに初まり、緊張した雰囲気で幻想的な世界を描く様でした。ピアノとオケがテーマを何度か繰り返し、重々しい第二楽章、後半は快活にムードが変わります。音色やテンションのかけ方は、私が持っていた曲のイメージとは違いましたが、楽しんで聴けました。ピアニストの個性が出やすい曲なのかもしれません。また、満場の拍手に恥ずかしそうな様子の小山さんはピアノを弾いている時と全く印象が違いました。
無料コンサートいろいろ地下のグラーベン広場では未完成交響曲が演奏されていて、ものすごい数の人が集まっていました。やや未完成な「未完成」でしたが、ソフトクリームを食べながらリラックスして聴くのは良いものです。ミュージックキオスクで演奏していたのはフィリップ・カサールだと思うんですが、プロフィール写真と印象が違うので別人かも。(^^;とにかく情緒的な曲と軽くて快活な曲を取り交ぜて大喝采を浴びていました。
写真コーナーこちらでは毎日リハや本番の写真が増え、更に本人のサインが加わるので立ち寄るのが楽しみです。聴き逃したコンサートの写真を見て、来年こそは!と思ったりします。来年も小曾根真が即興演奏を行うそうなので絶対行こう!と心に決めました。
コルボさんのモツレク昨年はフォーレのレクイエムを聴け!が合言葉だった?(笑)この音楽祭。今年は音楽祭の最後を飾る曲としてモーツアルトのレクイエムを聴けるとはどんなに幸せな事でしょう。今回の席は前方左側でソリストも指揮者も良く見える位置。始まる前の拍手の大きさに皆の期待の高さがうかがえます。
鎮魂のミサ曲とは思えないドラマ性に、さすがモーツアルトと思いますが、ほとんどが弟子の作品なんでした。これで三大レクイエムをすべて生で聴いたので、なにかあっても成仏できそうですって、オイ。(笑)
ソリストはコルボさんとの共演が多いようですが、それぞれ個性的。ソプラノの谷村さんは透明感があり、アルトはドラマチック。テノールはラテンなセクシーさが漂っていて、バスは大人な雰囲気を漂わせています。この4人ならコシ・ファン・トゥッテも似合いそうです。(笑)
コルボのレクイエムは正統な解釈から逸脱することなく、端正に磨き上げたといった感じ。特にキリエの合唱の美しさは、素晴らしく、モーツアルトが完成した部分だからという訳ではありませんが、第一曲と第二曲の美しさだけでも聴く価値があると思いました。コルボの指揮が、合唱が良い意味で楽器の様に響かせる様は美しかったです。
演奏後は惜しみない拍手が贈られ、会場全体が「コルボさん、ありがとう!また来てね」と言っているようでした。

GWも音楽祭も終わり、明日から日常生活の戻るのは寂しいですが、早くも来年のテーマ、「バッハとヨーロッパ」を楽しみにしています。長い旅行には行かない様にしようっと♪
来年のテーマについての詳細はこちらをどうぞ↓
http://www.lfj.jp/lfj_report/2008/05/post-419.php
5月6日 13:00-13:45
Hall C Mayrhofer(マイヤーホーファー)シューベルト:ミサ曲第4番 ハ長調 作品48 D452
ベートーヴェン:合唱幻想曲 作品80
カタリーナ・ライエ(ソプラノ)
ヴィープケ・レームクール(メゾ・ソプラノ)
シュテファン・ツェルク(テノール)
有馬牧太郎(バス)
ウルリーケ・パイヤー(ピアノ)
シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭合唱団
オーケストラ・アンサンブル金沢
ロルフ・ベック(指揮)
5月6日 14:30-15:15
Hall A Spaun(シュパウン)ウェーバー:「オイリアンテ」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58
小山実稚恵(ピアノ)
フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
クワメ・ライアン(指揮)
5月6日17:00-17:50
Hall A Spaun(シュパウン)モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626
谷村由美子(ソプラノ)
ヴァレリー・ボナール(アルト)
マティアス・ロイサー(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス)
ローザンヌ声楽アンサンブル
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ミシェル・コルボ(指揮)