ヨーロッパ遠征報告その4:ウィーン街歩き レオポルト美術館

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今回ウィーンでの滞在は丸二日ないほどでしたが、場所を絞って歩いたので以前ステイした時より格段に満足度が高かったです。ホテルもオペラ座からすぐの場所だったので、フォルクス・オーパー以外はすべて徒歩ですみました。カールス教会で夕立に会い、ずぶぬれになった時もホテルまで走って帰れたのは助かりましたっけ。(^^;

ホテルはグランドホテルみたいな高級なところではなく、古いアパルトマンかオフィスだった建物。階段にはオペラ作品のアンチックポスターが飾ってあり、オペラ座が身近に感じられます。すぐリングの並木が窓の外から見える絶好のロケーションで、インテリアは木肌のモダンファニチャだったのも居心地良かったです。ブレクファスト・ルームでしっかり朝ごはんを頂いて、一日中歩いてぐっすり寝るというとても健康的な生活。調子に乗って足がパンパンになったとしても仕方がありませんね。(笑)

コンサートの合間などに音楽関係のランドマークや美術館をぶらぶら歩きつつ、相変わらず妄想癖は悪化する一方でした。観光ガイドとしてはまったく役に立たない街歩きと美術館感想については続きからどうぞ。^^

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morgen.jpg
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写真はウィーン国立音大のシアター、ジャズミュージシャンからABQまで出演するコンツェルトハウスのとなりです。音大では「のだめ」の清良はもちろん、「プライド」の史緒ちゃんや某ウェブ小説の主人公なども学んでいるので、前を歩くだけでもとても楽しかったです。^^その近くにベートーベン像をみつけると、ここは、エロイカより愛をこめて(皇帝円舞曲)のジェイムズ君が「じゃじゃじゃーん!」と言って掘り返した場所だ!と気が付き思わず少佐探してみたり、ワルツが聞こえてきそうなシュトラウス像に挨拶をしたり。時間があったら作曲家の墓地にも行ってみたかったのですが、残念ながらタイムオーバー。

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シュトラウス


ウィーンには沢山の美術館があり、Museums Quarterだけでも近代美術館を始め大小20!もの展示があるそうですが、今回はオーストリア美術が集まるレオポルト美術館へ。ここのエゴン・シーレのコレクションは世界最大だそうです。ウィーン世紀末美術といえばクリムトですが、そのクリムトと交流が密にだったシーレは、同じようにエロスをテーマにしながらも装飾過多とは逆の方向の独自スタイル築き、スキャンダル事件に巻き込まれ、ようやく世に認められかけた28才で夭逝してしまいました。学生時代に美術史専攻の先輩の卒業研究を手伝い、衝撃を受けたシーレの作品をしっかり見てみたいと思ったわけです。

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オーストリアの近代美術中心のコレクションということで、展示は美術史的にも分かりやすくまとめられていました。オーストリア・ハンガリー帝国の崩壊、二つの世界大戦、ユダヤ人排斥、レジスタンス、近代化。。歴史と美術が切っても切れない事が見て取れました。展示品のいくつかは戦時中にユダヤ人の富裕層から没収され、その後名乗りのなかったものであることが明記され、歴史の影を風化させない努力をしていることも分かります。

ロビーの特別展示では、カラヤン100年記念の一環として写真のパネルディスプレイがありました。レコード会社の協賛で、ブルックナーの交響曲の音源が聴けるという趣向。もちろん写真集はミュージアムショップを始めウィーンの至る所で売られていました。映画俳優見たいなダンディーさ、「フィデリオ」の演出では自分でも演じて見せていて、それが「絵になる」指揮者。「きゃー、昔のミルヒー、格好いい♥」と場違いな事を脳内で考えながら世紀のカリスマ指揮者の写真に見入りました。

予想通りシーレにはどきりとさせられました。肉体が部分的にしか描かれていない自画像ではナイフで削り取られたような鋭角的な肉体、ほおづきとの自画像では醒めたような表情が胸に迫ります。母子のポートレートでは母体に死のイメージが投影されており、心の襞に入り込むようなインパクトがあります。他の裸体なども猥雑ではなく枯れた印象を与え、生と死を結ぶものとして性を描いているような気がします。

クリムトの初期の作品はまるで写真のように時を切り取っており、それがのちの”Life and Death” では耽美的な世界の中にうっとりした表情の女や肉感的な男性が配置され見ていて飽きません。ほかにもチロルの情景を描いていた画家が戦争の中での人間の無力さを描くようになるなど、画家の意識の変化もよく分かり、歴史の流れという観点でも作品を鑑賞することができました。

・・・という訳で、ちょっとだけシーレとクリムトだけを見に行ったはずのレオポルト美術館で足を棒にしてしまったばかな管理人。直後に立ち見でコンサートに行く人間としては無謀でしたね。(^^;おかげで次の日は空港で柔らかい革のサンダルを買うことになりました。。
コメント
この記事へのコメント
クリムトは日本でも有名ですし、お土産物グッズも豊富ででしたが、シーレは知らない人が多いかと思ったので、お好きと聞いて嬉しいです。レオポルト美術館では自画像以外にも風景画をはじめとしていろんなモチーフがあり、興味深かったです。

この美術館のポスターは「ヌードの自画像に衝撃を受けるお客さん」で、Museum Quarter中に貼ってありました。それ自体刺激的でした。
2008/06/30(月) 01:23 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
レオポルト美術館、良いですね。
私もクリムトとシーレが好きなので、興味深く読ませていただきました。
2008/06/29(日) 20:46 | URL | nomomania #-[ 編集]
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