北欧お気楽散歩2:フィヨルドの叫びを聞いたか?!

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ガイドさんによるとノルウェーでは建築物を建てる際、費用の一部を美術品にあてることが定められているそうです。形態は決められていないそうですが、彫刻を飾る建築物も多く見られました。油絵等の場合は建物の中に行かないと見えませんが、彫刻は外からも見えるのでより多くの人が楽しめるメリットがありますよね。

写真はノルウェー大学ですが、昔の建築だけでなく、現代的な建築にもモダンアートが一体化して飾られており、芸術が身近にあるのは素敵だと思いました。日本のアートは気取って自己主張している印象がありますが、こちらは空間の使い方が違うのか、街並みや自然に溶け込んでいます。立ち寄った彫刻公園と国立美術館は無料でしたし、アートに気軽に触れられるのは良いものです。お金持ちなだけではなく心の豊かさも併せ持つ国だと好印象。

もちろんノルウェーの有名な絵と言えば、パンチボールにもなったあれですが、(笑)
他のアーティストにも触れた街歩きについては続きからどうぞ。

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ノルウェーのアーチストと言えばムンク。もちろん代表作である「叫び」はお約束のパロディ使われるほど日本でも有名ですよね。私も初めてこの絵を見たときは、言葉にならない衝撃を受けました。昔から美術には興味があり、美術書などで彼の絵は何点か見ていたので、国立美術館で「フリーズ・オフ・ライフ」シリーズの実物を見られたのは大変幸運でした。

「叫び」は油・テンペラ・パステルで4点作成されており、(さらにリトグラフも)こちらとムンク美術館のものは両方とも窃盗にあいつつも戻ってきたそうです。やはり盗難され、戻ってきた「マドンナ」も好きな作品。血の通った印象は彼の作品としても、受胎告知の絵画としても珍しく思えます。

見た通りの印象とは違い、「叫び」が描くのは叫んだ人とそれが呼んだ不穏な雰囲気ではなく、フィヨルドと空が血のように染まり、自然の叫びが聞こえて耳をふさぐ人・・なんだそうです。孤独に震える人はムンク本人でもあり、観る者すべてでもあるようです。現物をみながらこの説明を聞いて、作品が伝える衝撃的な孤独感が腑に落ちました。個人的な特徴を敢えて外している替わりに、誰でも理解できる感情を表す姿に、観る人は知らず知らずに己を投影してしまうのかも知れません。恐るべし、ムンクです。

ムンクでは他にも「思春期」や初期の作品などの実物を前に、どきどきすると同時に心を動かされました。画集も良いのですが、やっぱりホンモノの力強さは格段です。特に初期の作品を見ると、ムンクが当時に受け入れられなかった事も頷けます。その時代の拒否感は、私たちが未だに彼を新鮮に感じる力と裏腹なのだと思います。

他の作品もじっくり見たかったのですが、時間が無くてほんの一部しか見られず残念。ノルウェイで最も愛されているガイドさんに教えてもらい、数点に絞って鑑賞しました。青い山ときらきら光る星の絵はHarald Sohlbergの「山の中の冬夜」と訳すのでしょうか、冬山の静けさが伝わるようです。ノルウェーの皆さんにとても愛されている絵だそうです。東山魁偉に似てますねと言ったらガイドさんが喜んでくれました。

また「Hardangerフィヨルドの婚礼」は風景画家と人物画家の合作です。欧州全体に政治不安が吹き荒れた1848年に描かれ、自然・民族衣装・風習などノルウェーのすべての要素が含まれているため絵画史においても重要な絵として位置づけられているそうです。そんな説明を聞く前は、自然のおおらかさが伝わる瀬戸の花嫁@ノルウェーって感じだと思っていた私です。(笑)

社会的に過激な観察眼と写実的な画風のChristian Krohgの絵にも惹かれましたが、このタイプのスタイルは写真の発達とともに興味を引かなくなるのかしれませんね。時間のない中、ミュージアムショップで気に入った絵のポストカードとブックマーカーを仕入れられたので嬉しいです。

その後「叫び」の現場にも行って来ました。思ったよりも高い丘で、木が繁る斜面の向こうにフィヨルドが見えます。空も開けているので、これが赤に染まったらかなり怖いかもです。もちろんお約束の叫びポーズで記念写真も撮りましたが、それは極秘扱いとして、「叫び」の現場プレートのみお見せすることにします。叫びごっこではしゃいでしまったために、ムンクの感じたであろう実存的な孤独感は感じることができませんでした。残念!(笑)
プレートがちゃちいのはご愛敬。また、街の方向を撮ってしまいフィヨルドが見えずに反省。(^^;

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叫び2

もう一つノルウェーならではのアート体験は、ヴィーゲラン公園(フログナー公園)。広大な80エーカー!の敷地では約200体の彫刻の中に600体の人の姿が刻まれています。こちらの彫刻は全てノルウェーで最も有名な彫刻家、ヴィーゲランの作。彫刻は全く詳しくないのですが、ノーベル平和賞のメダルのノーベルの肖像を刻んだのも彼だそうです。ロダンに影響を受けたというこの彫刻家は20年ほどかけて、噴水や彫刻を作り続け、公園の設計も任されたそうです。長い歳月をかけて作品を造り、それを一つの場所に飾られるとは、芸術家冥利につきるかもしれませんね。

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公園の広い芝生の上はどんどん歩いても良いし、バラ園にも囲いがなくて、とても開放的な雰囲気でした。使われている鉄・ブロンズ・大理石などの素材は、草や花などの自然と融合しているようです。彫刻も、歩いている人も同じように自然に溶け込んでいる様は、作家の実直なスタイルのせいかもしれません。橋、6人の巨人が支える噴水、モノリッテン、鉄の門など見所は沢山。モノリッテンは高さ14メートルの石柱に121人の像が刻まれています。

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ところで、100メートルもある橋の上にはいろんな彫刻が並びますが、もっとも有名なのは「怒りん坊」だそうです。うっかりすると見逃してしまうほど橋の影に隠れていて、怒っているくせに恥ずかしがり屋さんのようです。ちなみに向かい側にあったお利口な子どもの像には、だれも興味をもたずにちょっと可哀想。^^;ヴィーゲランさんの作風はずんぐりしているのですが、怒りん坊くんは妙にリアルで、いるいる、スーパーとかに。こういう子。怒ってるけど憎めない。そこが人気の秘密かも知れません。

おこりんぼう

モノリッテンは高さ14メートルの石柱。121人の像が刻まれています。つの大理石の固まりを3人の石工が13年かけて削ったということ。その周りを生まれてから年老いるまでのステージを表す36種類の像が囲んでおり、だれもが人生について考えてしまうことでしょう。ヴィーゲランの彫刻は一つ一つで評価するものではなく、公園全体をみて、たくさんの人間像をみて味わうものなのだと思います。

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これは某通信大手の本社を前と後ろ側からそれぞれ撮ったもの。現代彫刻と建築の区別がつきませんよね。屋内にもいろいろ貴重な美術品が飾られていましたが、一番印象に残ったのはこちら。さすが食いしん坊の管理人です。甘い香りが浮かびストレスも解消できそう。(笑)
こちらのアートはユーモアがあって暖かいですね。^^

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