弦楽四重奏で渋い癒しを:モザイク・カルテットin王子ホール

ここでは、「弦楽四重奏で渋い癒しを:モザイク・カルテットin王子ホール」 に関する記事を紹介しています。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
最近ずっとコンサートに行けないことを嘆いていた管理人ですが、先日やっと行くことができました。ロビーコンサート等で生演奏を聴く機会はあったのですが、やはりホールで落ち着いて聞くのは格別の贅沢です♪

用事2,3があったので平日に休みをとった木曜日。人が働いている時にのんびりできるのは至福ですね。^^いつもは会社からダッシュでホールに駆けつけるのに、今回は秋の深まりにひんやりとした夜の空気や華やかな銀座の街を楽しみながらホールに向かう余裕がありました。中央通りを歩いていると、調度ティファニー本店の新装開店セレモニーが始まるところで、ものすごい人だかりがしていました。テレビカメラや野次馬にまぎれて見てみると、ティファニーブルーのドレスをまとった美女たちと立派そうな紳士たちがエントランスを囲み、ギフトボックスの形をしたスイッチを押してファサードを開くセレモニーが行われていました。キラキラした新しいビルもそれは都会的で美しいのですが、前のティファニーの方が歴史を感じさせてブランドアイデンティティーには合ってるのではなんて大きなお世話なことを思ったりしますが、銀座のラグジュアリーブランドはみな凝った建築を競っているので、頑張らなくてはいけないのでしょう。(^^;ところで、一般のリニューアル・オープンは今日からだそうです。

聴いてきたのは2年前に聴いた、モザイクカルテット@王子ホールです。まだ室内楽も聴き始めたところで、ブログも初めたばかりの頃ですね。(遠い目)今もクラシックに関してはド素人なのは変わりはないのですが。。王子ホールの落ち着いた雰囲気の中で古楽器の響きに快く身をゆだねた夜については続きからどうぞ♪
折角今年のシーズンが始まったというのに、コンサートのチケットが手元にない寂しさい。公私ともに先の予定が立たなくて前売りを確保できなかった上に、都合が空くと聴きたい演目がなかったり取れずに涙をのんでばかりでした。(^^;なので、今回は席数の少ない王子ホールの当日券が無事取れてラッキー。当日券を入手するには開演前に並ぶ場合が多いのですが、こちらのホールは当日の朝に電話すれば取り置き出来るので便利です。

今回の演目はハイドン・メンデルスゾーン・シューベルトの弦楽四重奏曲。どれも聴くのは初めてでしたが、このカルテットでこの作曲家なら予習なしでも楽しめるだろうと安心していました。古典派にロマン派。このカルテットなら華麗ではなく、渋いだろうが重々しくもないだろうし、古楽器でも楽しい響きをしのばせるのでは?そんな予想そしながらうきうきと王子ホールに向かいました。

モザイクカルテットと言えばアーノンクールのウィーン・コンツェントス・ムジクスのメンバー。それだけでも実力のほどが分かりますが、第一ヴァイオリンはそのコンツェントス・ムジクスのコンマスやソリストを務め、第二ヴァイオリンはオーストリア・バッハ・ゾリステンのコンマス兼ソリストでウィーン音大の室内楽を教える。ヴィオラはザルツブルグのモーツァルテウムでヴァイオリン(!)とヴィオラを教え、チェロはパリのコンヴァトとバーゼルのスコラ・カルテウムで教えているとのこと。そんなメンバーで、創立から23年のカルテットですから安心感は間違いなし。

第一ヴァイオリンのエーリッヒ・ヘーバルトが使用している楽器は1683年作のグァルネリだそうですが、ニスが新しいのかピカピカとした光沢感が、ピリオドにしてはやや派手な演奏とシンクロした印象でした。二年前はチェロのクリストフ・コアンが目立った記憶があるのですが、今回は最後の曲以外は地味に支えていました。

室内楽を聴くたびに思うのは、各楽器の力量のバランスが大事だということ。どんな名手が入っていても突出してしまうと曲がゆがむような気がします。四重奏曲では第一ヴァイオリンやチェロがうまいのは当たり前ですが、それを支える第二ヴァイオリンとヴィオラの実力が足りないと曲のバランスが取れないですもんね。今回は第二ヴァイオリンとヴィオラが聴かせどころでも支えでも活躍していたことが最も印象に残りました。第一ヴァイオリンを弾ける第二ヴァイオリンと、ヴァイオリンを弾けるヴィオラだからなのかは分かりませんが、それくらいの力量があると安心ですよね。

ハイドンの35番は4つの楽章がそれぞれに纏まっていて、展開してゆくなか微妙な色合いを見せてくれます。第一曲では第一ヴァイオリンが奮闘し、内声が支え、チェロが押さえた印象です。この曲の第三楽章、アダージョではシシリアーノのリズムをそれぞれの楽器に受け渡してゆく様が美しかったです。最後の第四楽章はパンフレットにあった通りモーツアルト・レクイエムのキリエを思わせる旋律で、第二ヴァイオリンとヴィオラからの二重フーガが奏でられます。ここでは思いのほかドラマチックに盛り上がりました。

第二曲のメンデルスゾーン第一番では、第二ヴァイオリンとヴィオラが支えに回ったり聴かせたり、それぞれの楽器が聴かせどころを熟知していて曲に彩りを与えていました。特に第二楽章のカンツオネッタ・アレグレットは技術的にも難しそうな曲でしたが、変化に富んで楽しく聴かせてくれました。最終章では緩急の差をつけながら、4つの楽器の緊張感が一点に集中するようにして終わりました。

休憩をはさんで第三曲はシューベルトの「ロザムンデ」。通して聴いたことはありませんでしたが、タイトルになっている優雅で可愛らしい第二楽章の主題には聴き覚えがありました。たぶん劇音楽の「ロザムンデ」でではなくて、ピアノ曲でだと思いますが。。第三楽章では憂いを響かせたチェロが印象的でした。それにしても、シューベルト限定なのかは分かりませんが、自分がこういう転調の利いた短調が好きなことを自覚してしまいました。第四楽章はそれぞれの楽器が緩急の妙をみせながらコントラストを描いて、盛り上がって終わりそうかと思うと終わらなくて、シューベルトらしいのかなと思ったり。なんて思っているうちに、いつの間にか終わっていました。(笑)それでも王子ホールの客席は曲をちゃんと理解しているらしく、お行儀良くも熱い拍手を送っていました。

今回は久しぶりのコンサートでもあり、詳細を覚えようと頑張らず、聴いている時間を楽しむことに専念しました。ということでアンコールはハイドンの第66番でしたが、夢心地で聴いたので、あまり記憶がありません。(笑)幸福な気持ちになりましたので、良い演奏だったことは間違いないでしょう。全体的に安心感のある、それでいて全く退屈しない楽しいコンサートでした。

久しぶりにすっかりリラックスできたので、11月はいろんな締切や出張もあるけど、頑張ってコンサートにも出かけたいものです。^^

10月30日 王子ホール
モザイク・カルテット Quatuor Mosaiques

プログラム
ハイドン:弦楽四重奏曲 第35番 ヘ短調 Hob.III-35 Op.20-5
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第1番 変ホ長調 Op.12
シューベルト:弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 Op.29 D.804「ロザムンデ」

アンコール
ハイドン弦楽四重奏曲: 第66番 ト長調Op.64-4 HobⅢ-66 より第3楽章 
コメント
この記事へのコメント
nomomaniaさん、今晩は!
某所ではすっかりご無沙汰してます。

忙しさと体調のせいでなかなか出かけられなくて、その割には演目にうるさかったりするので、今まで縁がありませんでした。交響曲などの大きな曲ではなく、室内楽や器楽曲で予習のいらないものというセレクションだったのですが、以前聴いたことのある奏者だと安心感がありますよね。リラックスできてとてもよかったです♪

nomomaniaさんはいつも計画的に素敵なコンサートをセレクトされていて見習わなくちゃです。NHK音楽祭も楽しんできて下さいね!
2008/11/03(月) 23:54 | URL | ろめいん #VWFaYlLU[ 編集]
久しぶりに演奏会をお聴きになったのですね。
満足なさったようで何よりです。
私はこの秋、例年になくちょくちょく機会に恵まれています。
7日と12日はNHK音楽祭です。
2008/11/03(月) 22:43 | URL | nomomania #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://intermissionbyromain.blog76.fc2.com/tb.php/227-156ae02f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。