観てきました!映画:ラ・ボエーム

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まだまだコートが手放せませんが、春はすぐそこですね。

今日電車の中で、ミモザの小さな花束をもったおば様を見かけました。
花屋で見てもなんとも思わないのに、お客さんの手に渡った瞬間、季節を感じてしまうのは、不思議なものです。

先日、2年間頑張ってきた異業種の集まりで、任期満了の卒業式が華々しく行なわれ。主目的の共同研究でも成果が上がりましたが、ビジネス・スキルから人生への姿勢まで沢山の事を学び、貴重な出会いを得ました。これが終わりではなく、新しいステップの始まりとなり、素敵な仲間たちと末永く付き合えると良いなと思います。

前置きとは無く関係ありませんが、オペラのラ・ボエームの映画を見てきました。
映画ならではのオペラ表現に、すっかり魅了された時間については続きからどうぞ。
プッチーニの生誕150周年記念として、人気オペラ、ラ・ボエームがベストキャストで映画化されたと聞いた途端、チェックをしていた管理人。ヴァレンタインが公開日だったのですが、例によって、公開終了間際に観ることができました。

ドラマティックなラブストーリーの王道を演じきったのは、ミミ役のアンナ・ネトレプコと、ロドルフォ役のローランド・ビリャソン。"マリア・カラスの再来"とも呼ばれているアンナのソプラノは清らかで美しく、ローランドは恋する男の揺らぐ気持ちを青春の思い出とともに見る者に届けました。ドラマにびしっとメリハリをつけたのは、自由奔放でありながら、心根は優しいムゼッタを演じるニコル・キャベルでした。

映画となれば、19世紀半ばのパリの街並みが再現されることを期待しますが、期待を裏切らないリアリティです。ウィーンのスタジオセットですべて撮影されたとは思えないほど、タイムスリップしたようなヴィジュアルに引き込まれます。カメラワークには詳しくありませんが、モノクロとカラーが効果的に絡みあい、特に雪が舞うシーンではモノトーンな世界が描かれ、雪の儚さとともに寒さと貧しさが映し出されます。極端なピントの合わせ方や、雑味のある画面が古い映画のような錯覚を生み、登場人物がほぼ歌で会話することに違和感がありません。少しだけあったセリフが妙に目立ったほどです。

芸術家として生きようとして、生活に汲々とする男たちと、強かなようでいて、心優しい女たち。キャストの演技を通して、青春の甘酸っぱさとモラトリアムの青くささが伝わります。映画だからこそ可能な、お互い背を向けたままの歌や、それぞれの視点が浮かび上がるちょっとした演技。恋の駆け引きと止められない恋心は、いつの時代も変わらないのだと思い知りました。

以前ご紹介した「魔笛」はファンタジックでCGを駆使した本格エンターテーメントでしたが、それに比べると原作に忠実な造りです。その代り、主人公の想いが心に響くラブストーリーに仕立て上がっています。たとえラ・ボエームの筋を知らなくても、展開の予想はほぼ付くと思いますが、そうであっても登場人物の心がミミに向かい、客席からも同じ願いが伝わります。残念ながら最後まで原作に忠実で、奇跡は起こりませんが、ミミに寄り添う心が最後に残る様なエンディングは、美しい音楽のように余韻を残しました。

エンドロールには音楽がなく、全くの静けさの中でスタッフの名前だけが流れます。これだけの静けさを映画館で聴いたのは始めてでした。

場所によってこれからロードショーのラ・ボエーム。オペラの舞台ではなかなか見ることが出来ないドリームキャストでも、映画なら気軽に見に行けます。オペラにご興味のある方には、ぜひ観ることをお勧めしたい一本です。


主なキャスト:
アンナ・ネトレプコ:ミミ(ソプラノ)
ロシア出身。ワレリー・ゲルギエフ指揮によるマリインスキー劇場のソリストとして注目を集める。ヨーロッパ、アメリカの主要オペラハウスで活躍し、2005年のザルツブルグ音楽祭では「椿姫」でローランド・ビリャソンと共にオペラ界の"ドリームカップル"との名声を得た。
グラミー賞に2回ノミネートされ、タイム誌の「世界の100人」にも選ばれた。ロシア共和国の芸術・文学の分野に贈られる最高の賞であるRussian State Awardを授与された。

ローランド・ビリャソン:ロドルフォ、詩人(テノール)
メキシコ出身で、ヨーロッパで活躍。グラミー賞にノミネートされ、フランスのシェバリエ芸術文化勲章授与された。

二コル・キャベル:ムゼッタ(ソプラノ)
アフリカ系アメリカンやコリアンなど様々な血を引くカリフォルニ出身のリリック・ソプラノ。ドラマチックで力強い演技派。

ジョージ・フォン・ベルゲン:マルチェッロ 画家、ムゼッタの恋人(バリトン)
英国オペラ界期待の若手。貧乏にしてはやや恰幅が良すぎますが、堂々とした男前です。

イオアン・ホーランダー:ムゼッタのパトロン(バス)
バス歌手でありながら、ウィーン国立歌劇場のゼネラルマネージャーだそうです。若い恋人に翻弄されるロマンスグレー。

監督:ロバート・ドーンヘルム
指揮:ベルトラン・ド・ビリー(ウィーン放送交響楽団)
演奏:バイエルン放送交響楽団
合唱:バイエルン放送合唱団

公式ウェブサイト: 
http://laboheme.eiga.com/
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